避難所的にブログを開設。誰にも紹介していないからほぼ独り言になりそう。
二週間にわたるメディア芸術祭が終わった。
レセプションにゼミの教授の同乗者名義&明和電気でバイトしている友人のツテでもぐりこみ、
以降かなりの頻度で通っていた。それはもう気持ち悪いぐらいに。
全13日間の開催日のうち8日は行った。馬鹿すぎる。
説明会行った足でメ芸行ってES書いてメ芸行って面接受けてメ芸行って…
就活の息抜き、というか就活中の生き甲斐みたいな感じになってた。
特に入り浸ったところがふたつあって、
ひとつは和田永さんのブラウンチューブジャズバンド。
メディア芸術祭が始まる少し前、ICCキュレーターの四方先生の授業にもぐってお話をした際に「こんな変な学生がいる」と話を聞いて興味を持ち、シンラのインタビューを調べたのが和田さんの存在を知ったきっかけだった。それ以前にもコンポジションインモーションとか昨年のメディア芸術祭とかで、知らず知らずのうちに作品に触れていたのだが。
その少し後、自分の楽器制作の勉強のために行ったICCの映像アーカイヴ、HIVEで偶然和田さんと畠中さんとの対談映像とライブ映像を見る。そのあまりの変態さと天才さと音楽的素養と発想の素晴らしさetcに衝撃を受けた。それからのめりこむように彼の作品の映像をあさっていた。高校生時代の作品らしい「サナギ」という役柄で出演している謎の映像まで全てが唯一無二で、素晴らしかった。
メディア芸術祭で展示をすると知っていたので、レセプションで会えたりするかなあと期待をしていたら
まんまとお会いできてびっくりした。素敵な方でした。
そんなこんなで生ライブを初めてみて、
やはりというかぶったまげた。
電子音楽というものに元々興味を持ってよくライブに行っていたのだけれど、その仕組み自体を異化するような、異様な光景。
電子音楽って、ラップトップが壇上に並んで淡々と演奏してるものが多かったのだけど、彼のものは限りなくフィジカル。アナログ機器をブリコラージュしたものだからこそ、身体性と音が必然性を持って結びつき、見ている者に不思議な気持ちよさを与える。でも音は超変態的轟音だが。
しかも、確信犯なのか天才的になのかしらないけれど様々な文脈を絶妙に押さえていてほんとにくい。
何度も通う内に、作品もだけどご本人自体の姿勢にも感銘を受けた。
同じライブを日々何度も何度も繰り返し、恐らく重複するであろう質問にもすべて丁寧に回答し、それを一人でずっと続けていく。並大抵の精神力では耐えられない作業だろう。ある時皮の向けて血豆のできた手を見せてもらった。それでも笑顔で最高のパフォーマンスをしている和田さんを見て、身の引き締まる思いがした。
そんなこんなでリスペクトが募り、会期の後半にいくにつれ恐れ多くて逆に声がかけられなくなった…不気味だ
何度も何度もしつこくライブやトークにお邪魔して、さぞかし不気味だっただろうなと思うが、
しかし本当にこの期間中に和田さんから学ぶことが多かった。制作物も人間的にもこんなに素晴らしい人がいたんだな。これからの自分の制作や、その他ぶつかるであろう様々な事態にも和田さんから学んだことを活かしていきたいと思う。できれば脳内に和田さんソフトウェアをインストールして世界を見てみたい。いや、むしろ生まれ変わりたい。
これからも多々ライブのご予定があるようなので、また演奏を聴けるのが楽しみだ。
それとグロッケン。作者のかわせさんとレセプションの時に色々お話して頂いて仲良くなったのでちょいちょいと顔を出していた。その度に色々と人生について語ってくれた。なんというか彼は苦節何年、的な哀愁が漂っている。クールなものを作る割にご本人は哀愁が溢れている。
ベアリングという、一見地味な素材をここまでファンシーに表現する発想力がすごいなー。ここもかなり人気のブースでいつも人だかりがあった。「現代美術って、背後の文脈を知らないと楽しめないものが多いけど、僕はエンタテイメントとしての美術を作りたい、何もしらない人が見ても直感的に感動できるものがつくりたい」とのこと。彼はもともとCMの仕事をしていたこともあり、観客に対して歩み寄る姿勢がある作家だと感じた。和田さんもかわせさんも、アカデミックな分析もできるし直感的にも楽しめるという二重構造を持った作品なのが素晴らしい。
いつもアドバイスを頂いたり「いつかあなたもここにくるんですよ」と謎の予言をくれたり、かわせさんには会期中すごくお世話になった。合掌。
作品ではないが、シンポジウムはどれも素晴らしかった。
日々の音色の制作秘話、メディア芸術のキュレーター達の対談。自分の脳をビシビシと刺激し、興奮しながらドキュメンテーションする日々が続いた。
色々と出会いや事件がある場だった。やたら知り合いにも出くわしたし。
今年のメディア芸術祭からは本当に学ぶことが多く、文化庁に向かってひれ伏したい気分だ。
就活生としてやばい頻度で通ってしまったが、ここから学んだことは進路選択にも影響を及ぼしそうな予感がひしひしとしている。というか影響を及ぼしてほしい。自分にとってとても大切な日々だったから。
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